

あなたの近くに、“アース・コンシャス”な女性はいますか? 地球環境問題から目がそらせず、貧困などの人権問題にも敏感で、チャリティ意識も高い。つまり、地球で起きていることへの関心が高い、そんな女性です。
えっ、わからない? 確かに、よほど日頃からこういったことを話題に出す人でない限り、“彼女”がアース・コンシャスかどうかはわからないかもしれません。特にチャリティ活動なんて、自慢したり、ひけらかしたりすることではないですし。でも、注意して観察してみると……、彼女はエコ・バッグを使っていませんか? マイ箸愛用者ではありませんか? 世界のどこかで大惨事や人権を無視した事件が起きると、話題にすることはありませんでしたか? そんな女性はきっとアース・コンシャスです。
最近女性誌では、エコやフェアトレード(公正な取引)、チャリティに関する特集が頻繁に組まれています。エコ・バッグを持っている人、フェアトレード商品を手に取る人、チャリティ商品を積極的に購入する人が圧倒的に女性であることを考えると、女性向けメディアの功績は大きいのかもしれません。
地球環境にも肌にも優しい“エシカルコスメ(倫理的コスメ)”も話題です。オーガニック素材、フェアトレード、リサイクルパッケージ、ノンケミカル、自然エネルギーと、製品成分だけでなく、製造過程でも環境保全にも力を入れている商品を意識して買う女性は増えています。
今や、お洒落な人は必ず世界の動きに敏感と言えるほど。この流れは、ハリウッドセレブから始まりました。キャメロン・ディアス、レオナルド・ディカプリオ、アンジェリーナ・ジョリー、そしてU2のボノ。“高貴なる義務”という考えが浸透している欧米では、社会的成功者が社会人の手本として振る舞うのは当たり前。今では海外のハイブランドも、環境問題を意識した商品やイベントを続々企画しているので、お洒落に、日常的に世界を意識するというライフスタイルも珍しくなくなりました。

実は以前、フェアトレード・コーヒーの取材をしたことがあるのですが、コーヒー産地の多くは豊かな生物多様性を誇る地域と重なるのだそう。つまり農家が廃業し、手間のかからない放牧地や宅地に土地を転作すると、豊かな木々が切り倒され、自然の生態系は著しく崩されてしまうのです。そんなこともあり、環境や生産・労働者の人権に配慮した持続可能(サステナブル)な栽培・生産方法を採用したコーヒーに注目が集まっているというわけ。アンフェアなトレードは非人道的であるうえに、アンチ・エコでもあるという事実を知ると、貧困、搾取、人権、環境といった世界が抱える多くの問題が複雑に絡み合っていることさえわかってくるのです。
今やカフェ文化の発展した日本では、コーヒーの年間輸入量は約46万トン。世界で第3位です。これは、一人当たり年間340杯程度を飲んでいる計算になるといいます(2007年データ)。『おいしいコーヒーの真実』で語られていることは、決して他人事ではないですよね。
と、ちょっと難しい話になってしまいましたが、知的で“アース・コンシャス”な美女はこういった話で盛り上がるのが大好き。私の周りのアース・コンシャス美女と話すと必ずひとしきり盛り上がった後、「男性は女性に比べて、エコやチャリティへの意識が低い。けしからん」という話になります。この意見に憤慨した方、「確かに……」と納得した方、どちらもここはひとつ『おいしいコーヒーの真実』を足がかりに、高得点を獲得してみてはいかがでしょうか。鑑賞後はもちろん、フェアトレード・コーヒーで乾杯を!
映画ライター。通信社、映画祭事務局、webマガジンの編集部を経てフリーに。
映画そのものの話題はもちろん、周辺ネタを追いかけるのが好き。
現在は女性誌を中心に映画紹介、インタビュー記事を執筆。

5月31日より渋谷アップリンクX他にて全国順次公開
上映時間:78分
配給・宣伝:アップリンク
公式HP:http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/
※フェアトレード・コーヒーが飲めるカフェ&買えるショップ
(映画公式サイト内)
カフェリスト:http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/cafe.php
ショップリスト:http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/shop.php
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