
TV版のファンなら腑に落ちるに違いない
「ああ、その通り、確かにこうでなくてはならない」と、TV版のファンなら腑に落ちるに違いない。この劇場版第2作は、TV版から劇場版第1作で描かれたエイリアン系の政府陰謀モチーフを排して、それ以外の「X-ファイル」の真髄を凝縮したものになっている。
まず、メインモチーフの予言者ネタは、実はこのシリーズの得意技。製作総指揮のクリス・カーターによる傑作選全8作中、2作がこのネタだ。そしてプロットも、予言者が本物かを巡り、肯定的なモルダーと懐疑的なスカリーが対立するという定番通り。そこに幼児虐待や臓器移植といった時事的なモチーフが2つ、3つと絡んでいく。ロケ地も、シリーズの初期ロケ地だったバンクーバーをあえて選択、映像はTV版初期にも増して冷たく、暗い。そして、エンドクレジットの後には、ファンなら感無量のサービスシーンも待っている。
そのうえで、映画版のテーマは、TV版の一歩先へと踏み込む。「信じる」とは、人間にとっていかなる営為なのか。実は、事物の真偽とは無縁なところで発生するものなのではないか。本作はこれを、スカリーを通して描いていくのだ。この点において、この映画はTVシリーズの番外編以上のものになっている。(文:平沢薫)
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1993年にスタートした大ヒットTVシリーズ「X-ファイル」の映画化第2作。監督・脚本は、前作に引き続きTVシリーズの生みの親であるクリス・カーター。FBIの名コンビ、モルダーとスカリーは、ある女性エージェントが謎の失踪を遂げたことで捜査協力を要請される。事件の鍵を握る神父ジョーは透視能力を持ち、聖職者とは思えない過去を持っていた……。対立しながらも協力して捜査を進める2人は、事件の核心とジョーをめぐる驚愕の真実に迫る。
原題:The X-Files: I Want to Believe
監督:クリス・カーター
脚本・製作:クリス・カーター、フランク・スポットニッツ
製作総指揮:ブレント・オコナー
撮影:ビル・ロー
美術:マーク・フリーボーン
音楽:マーク・スノウ
出演:デビッド・ドゥカブニー、ジリアン・アンダーソン、アマンダ・ピート、ビリー・コノリー、アルビン・“イグジビット”・ジョイナー、ザンサ・ラドリー、カラム・キース・レニー、アダム・ゴドリー、ニッキー・エイコックス
製作国:2008年アメリカ映画
上映時間:1時間44分
配給:20世紀フォックス映画
TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて現在公開中
http://movies.foxjapan.com/x-files2/
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