特集「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」最強のタッグが織り成す究極のライブムービー
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「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」

原題:SHINE A LIGHT
監督:マーティン・スコセッシ(『ディパーテッド』第79回アカデミー賞作品賞・監督賞受賞)
製作総指揮:ミック・ジャガー/キース・リチャーズ/チャーリー・ワッツ/ロニー・ウッド
出演:ザ・ローリング・ストーンズ、クリスティーナ・アギレラ、バディ・ガイ、ジャック・ホワイトほか
撮影:ロバート・リチャードソン
配給:東北新社 
URL:http://www.shinealight-movie.jp/
(c)2007 by PARAMOUNT CLASSICS, a Division of PARAMOUNT PICTURES,SHINE A LIGHT, LLC and GRANDENTERTAINMENT(ROW)LLC,All rights reserved.

12月5日(金)TOHOシネマズ六本木ヒルズ他全国にてロードショー

 これまで手がけた全ての作品に、ザ・ローリング・ストーンズの「ギブ・ミー・シェルター」を必ず挿入してきたベテラン映画監督マーティン・スコセッシ。情熱のストーンズ・ファンである彼が、ストーンズのライブを『シャイン・ア・ライト』という作品として映像に収めてくれた。

 最強にして最長のキャリアをもつロック・バンドのストーンズだけに、勿論過去にも多くのライブ映像が様々な方式でリリースされてきたが、今回はニュー・ヨークのビーコン・シアターという会場で行なったライブをスコセッシ監督の目からカメラに収めたもの。このライブはクリントン元米大統領の後援するチャリティー・コンサートという形式をとり、この日のために監督側もバンド側も念入りな準備を行い撮影に備えることになった。その様子は作品中にドキュメンタリー風に収められている。

 そもそもはブラジルでやった巨大ライブを、アイマック映像のような凄い映像に収めてみたいというミック・ジャガーの願望が今回のプロジェクトのきっかけであったが、結果的にはそれとはかなりかけ離れた作品として仕上がった。それはスコセッシ監督の「小さな劇場で親密感のある映像を作りたい」という要望に応えての結果である。

 映像は完璧だ。会場のあちこちに多数のカメラが設置されたが、見ていてその存在は殆ど感じない。ロック・ライブの映像によくある目障りな大型クレーンやら、ステージを歩き回るカメラマンは不在。また照明もスポット・ライトがメンバーを真っ向から照りつける種のものは一切なく、ステージ後方天井から、そして会場の2階3階のバルコニーからの巨大なパネル式照明が、会場を日中のようなほんわりとした明るさに保つことで、メンバーの細かな表情や観客の反応などが手にとるように伝わってくる仕掛けだ。またライブ映像の間には、念入りに選ばれた様々な古い映像フッテージが巧みに織り込まれており、ユーモア溢れる見事な編集で、2種類の異なる映像を1本の映画作品としてまとめあげている。映画界の巨匠スコセッシ監督の手腕が光る、見ごたえあるライブ作品と言えよう。

 『シャイン・ア・ライト』のワールド・プレミアは今年2月。ベルリン映画祭のオープニング作品として紐解かれた。ヨーロッパ・アート・フィルムに重きを置いてきたこの映画祭には、今年は珍しく世界中の取材陣がおしかけ、ストーンズ嵐が吹き荒れる大事件となった。そんな熱い状況の中で、ミック・ジャガーとキース・リチャーズ、そしてマーティン・スコセッシ監督に話をきいた。

取材・文/高野裕子

INTERVIEW WITH  Mick Jagger
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まず『シャイン・ア・ライト』が完成して、初めて見たときの感想を聞かせてください。

ミック・ジャガー(以下MJ):バンドの親密感、親近感というのに重点を置いた映画だと思った。バンドと観客の間にある親密さ、バンド同士の親密さとインターアクション、お互いどんな関係を保っているのか、お互いどう反応しあっているのかetc.こういった面って他のロック・バンドのライブ映画ではあまり見られない映像だからね。マーティンはそういった関係をうまく描いてくれたと思う。ほんの小さな仕草や言葉にレンズを向けることで、それによって親密感が生まれたと思う。

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これまで何本ものライブ・ビデオやらCDやらを出していますが、今回またやる気になったのは何故ですか?

MJ:

マーティン・スコセッシといえば、映画界の巨匠、やっぱり最も才能あるアメリカ人映画監督って言えるんじゃないかな。ローリング・ストーンズは優れたロック・バンドで、いろんな事を過去にやってきて…。それが共作する、とっても面白い作品になるんじゃないかって思ったんだよ。

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どの曲をやるか、セットリストを選ぶのは大変な作業のようですね。

MJ:

本当に難しかった。明らかに有名な曲は殆どやった。そうじゃない曲もやったし、それを決めるのが特に大変だったんだ。マーティンもアイデアを出してくれてとっても協力的だった。これまで一度もライブでやったことのないような曲もあげたりしたんだ。“シー・ワズ・ホット”は殆どライブでやったことがなかったし、ツアーでやったり、リハーサルしたりして、かなり楽しんで演奏できたんだ。それでセットリストに入れることにした。

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昔の興味深いフッテージが挿入されていますが、若い頃の自分を見てどう感じましたか?

MJ:

見ていて楽しい。特に古いフィッテージが気に入ってるんだ。勿論過去に自分でもみたことのあるフッテージだけれど、ああいう風に編集された後でみると、見方も変わってきて可笑しい。40年前またはそれ以上前の自分があんな事言ったんだな、って恥ずかしくなったりとか、逆になかなか洞察力があるな〜、なんて思ったりとか。それを後々の将来と関係付けて見せたりとか…、そのマーティンの編集は上手いよね。例えば俺が“ストーンズは2年続けばいい”とか“30年後に同じ歌は歌っていられない“とか言うところとかね。

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昔は刑務所の厄介になった、ロック界のバッドボーイとして話題をさらったわけですが、そんなあなたたちの時代と比べて現在のロック・バンドをどう思いますか?まさかアークティック・モンキーズがあんな事件を起こすとは思えませんが。

MJ:

でもね、刑務所入りするのは簡単なんだよ。難しくない。今の若いバンドは音楽的に面白いことをやっている連中が多い。ただ僕らが若かった時代と今の時代が違うのは、現在ロックは新しい世代の音楽ではなく古い音楽形態だという点だ。僕の時代、ロックは生まれたてで、僕らも暗中模索だった。若い世代は、そういうことを見てきてそれでもロックをやりたいと思う。とっても良いことじゃないかな。社会的には新しい意味はなくなったが、それでも音楽的には常に新しいものが生まれていると思うしね。

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本作を見ていると、今も若さ一杯に動きまわるあなたがステージに溢れていますが、若さ作りの秘訣は?あなたを見ていると非常に自分に厳しい人であるように映りますが。

MJ:

30歳を過ぎたら、自分の体には規律が必要なんだよ。健康で強い体を保つためには、かなり厳しくトレーニングしていく必要がある。特に僕のように動きのあるステージをこなすためには・・・。あまり運動もしないでいると、やっぱり一箇所に突っ立っているだけのようなステージになっちゃうね。もしエキサイティングなステージをやりたかったら、普段は退屈で時間がかかると思えるようなトレーニングをやるしかないんだよ。最終的にはそれが価値のあることだったって分かるわけなんだ。

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