#03 『LOVE』発売時には「生きてて良かった」と思った(笑) (藤本国彦)

1. 藤本さんのビートルズ初体験シングル『SHE LOVES YOU』(モノラル版)。ジョンとポールの共作で、この1枚でビートルズは世界的な人気を確立した。録音後にマスターが破棄されてしまい、純正のステレオ音源は現在も存在しない。実は、彼がビートルズにハマったきっかけとなったのはB面の『I’LL GET YOU』。「ジョン・レノンとポール・マッカートニーの楽しそうな声の混ざり具合」に惹かれたそう。1曲だけと言われたとき、今でも選ぶ作品だ。「音を良くすると評判だった」プロテックシールは当時のレコード愛好家の証。
ビートルズの作品には、1枚1枚に必ず発見があるんですよ。耳にするたびに違うように聴こえる何かがね。彼らの曲をリミックスして作り上げた『LOVE』が’06年に出たときには、「生きてて良かった」とさえ思いました(笑)。
ビートルズは8年間の活動で213曲を発表したわけですが、変化することを厭わずに挑戦し続けていったのがすごい。曲も風貌も、初期と後期では同じアーティストとは思えないほど違う。レコーディングの手法やプロモーションビデオの制作をはじめ、先駆的な試みも多いし、彼らが立ち上げたアップルも、今で言うインディーレーベルの走りですよね。
ロンドンでは、そのアップルのオフィスがあったビルやアビイ・ロードがファンの訪問先としては定番ですが、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが出会ったピカデリーサーカスのインディカギャラリーや、『BEATLES FOR SALE』のジャケットの舞台となったハイドパークもいいですね。ほの暗い夕方の公園を歩くと、独特の湿った空気が感じられて…。
ビートルズは、神のように崇める対象ではなく、聴くとエネルギーをもらえる存在。いつもそこに当たり前のようにいる、かけがえのない“空気”のようなものですね。
『IT’S SO HARD』で「生きるのは大変」とジョンは歌っていましたが、だからこそ日々を楽しく過ごしていきたいなと。彼らの曲が発禁になっても、頭の中で歌っていると思いますよ。『LOVE ME DO』から『THE END』までを、ね。
取材・文/松浦達也
ビートルズは8年間の活動で213曲を発表したわけですが、変化することを厭わずに挑戦し続けていったのがすごい。曲も風貌も、初期と後期では同じアーティストとは思えないほど違う。レコーディングの手法やプロモーションビデオの制作をはじめ、先駆的な試みも多いし、彼らが立ち上げたアップルも、今で言うインディーレーベルの走りですよね。
ロンドンでは、そのアップルのオフィスがあったビルやアビイ・ロードがファンの訪問先としては定番ですが、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが出会ったピカデリーサーカスのインディカギャラリーや、『BEATLES FOR SALE』のジャケットの舞台となったハイドパークもいいですね。ほの暗い夕方の公園を歩くと、独特の湿った空気が感じられて…。
ビートルズは、神のように崇める対象ではなく、聴くとエネルギーをもらえる存在。いつもそこに当たり前のようにいる、かけがえのない“空気”のようなものですね。
『IT’S SO HARD』で「生きるのは大変」とジョンは歌っていましたが、だからこそ日々を楽しく過ごしていきたいなと。彼らの曲が発禁になっても、頭の中で歌っていると思いますよ。『LOVE ME DO』から『THE END』までを、ね。
取材・文/松浦達也
藤本国彦
CDジャーナル編集主幹
'61年生まれ。現在、Webの『CDJournal.com』やムックなど、出版元である音楽出版社の音楽媒体すべての主幹を務める。「今も『CDジャーナル』では年に2回くらいビートルズ特集を組んでいる。それほど、ビートルズは僕の人生を楽しく狂わせてくれた(笑)」。
http://www.cdjournal.com/






