アビイ・ロードの歩き方―私のビートルズとロンドン―THE WAY TO ABBEY ROAD『アビイ・ロード』のカヴァーを見ていちどはここを歩いてみたいと思った人からとくに何も思わなかった人まで、リアル・ピープルにきくそれぞれのビートルズ、そしてそれぞれのロンドン。

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#06 ジョン・レノンのアルバムにクレジットされた男 (森 俊一郎)

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1.ポール・マッカートニーのワールドツアー海外盤ツアーパック。'89年にアルバム「フラワーズ・イン・ザ・ダート」を発表したポールは、10年ぶりのワールドツアーを敢行。ビートルズの'66年以来24年ぶりの来日も果たした。森氏が初めて担当したポールのアルバムがこの作品であり、その際にツアーパックを手に入れた。日本盤発売のなかった、ナンバリングもされている貴重なアイテム。
2.ツアーパックの中身。ポストカードやポスター、アルバム、特典盤の8センチシングル、ファミリーツリーなどが封入されている。

 以前、ビートルズの担当をしていた時、オノ・ヨーコさんといろいろやりとりをしていたんです。プロモーション来日の仕切りとか、ニューヨークのダコタ・ハウスでの取材とか。で、「ダブル・ファンタジー」のデジタルリマスター盤を出した時に、僕の名前をスペシャルサンクスのクレジットに入れてくれたんですよ! それは僕の末代までの自慢ですね(笑)。
 ビートルズと並行して、ポール・マッカートニーも担当していました。エンターテイナーとしての総合力は、彼はあの4人の中では圧倒的に持っていたと思いますね。だから彼の曲で1曲だけ選んでと言われたら、ライヴの「ヴィーナス・アンド・マース」から「ロックショー」にいって、「ジェット」へのメドレーって答えるんです。'80年のウィングスとしての来日が中止になってしまって見られなかったって恨みもあるんですが(笑)、このオープニングって絶対鳥肌モノだったと思うんですよ。まぁ、3曲なのでかなりの反則技ですが…(笑)。
 アビイ・ロード・スタジオには何度か行きましたね。イギリスっていい意味で古くてもいいものは残しておく国だと思うんですけど、あそこにも当時のピアノがそのまま置いてあったりして。それって風格が全然違いますし、ここでやっていたんだっていう説得力がありますよね。ただある時、わりと早めにスタジオから出されてしまったんです。おかしいな?と思ってたら、その直後にポールがレコーディングに来たらしくて。もし会えてたら、かなりの感動だったでしょうね。

取材・文/野上瑠美子

森 俊一郎
ワーナーミュージック・ジャパン ストラテジック本部 本部長


東芝EMI(現・EMIミュージック)時代にビートルズ、ならびにポール・マッカートニーを担当。現在、「ポール・マッカートニー・アンソロジー 1970-2005」(ワーナーミュージック/通常盤税込¥6900)が発売中。40曲以上のビデオクリップと2時間以上のライヴ・パフォーマンスを収録した、3枚組DVDだ。


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