「live cafe giee」のスケジュール表は、実に個性的なイベントで埋まっている。例えば、奇数月の第1土曜に開催される「国分寺フォークジャンボリー」。プロ・アマチュアを問わず5組前後のフォークシンガーが出演するイベントだが、終演後には誰もが飛び入りで参加できるフリーステージに突入。仕事帰りのサラリーマンもギター片手に集い、打ち解けた雰囲気に包まれる。
他にも、プロミュージシャンも参加するハイレベルなジャズセッションや、前衛舞踊とアコースティックギターのコラボレーション、アジアやアフリカの民俗音楽など、雑多なライブやセッションが随時行われ、飽きさせない。これらのイベントをたった1人で仕掛けているのが、店主の三輪久美子さんだ。
2005年12月に店を開くまでは、ごく普通の音楽好きな主婦だったという三輪さん。「子供の手が離れたときに、今までやったことがないことにチャレンジしたくなったんです。勢いで始めたから、こんなに大変だとは思わなかった」と屈託のない笑顔で話してくれた。
仰々しい家具などはなく、手づくり感あふれるこの場所には、アコースティックの響きがよく似合う。ステージと客席との境目は曖昧で、段差も設けられていない。だからこそ客席への伝染力は強力で、演者が伝えたいことがダイレクトに伝わってくる。「こんな空間での演者と観客とのコミュニケーションが何よりもうれしい」と店主。イベントがない毎週水・木曜には、ジャズやボサノバなどのBGMが心地よく流れるカフェになる。テーブルチャージは無料。国分寺産の野菜を使った「グリーンカレー」650円や、オリーブオイルとレモンを加えた「焼きうどん」650円など手づくりの料理は、体に優しくておいしいと好評だ。音楽を聴きたい人も演奏したい人も散歩がてら立ち寄れる、気取りのない店だ。
取材・文/渡辺裕希子 写真/関根則夫
1.25人も入れば満席になる、こぢんまりとした店。写真展や絵画展なども随時開催され、ギャラリーとしても利用されている。ちなみに店名の“giee”とは、扉を開く音。
2. ステージに段差はなく、客席と一体化している。
3.4. イベントがない日には、レコードやCDをかける。もちろん、リクエストも可能。夜遅くまで営業しているカフェとして、重宝する存在。
5.手づくりの「キッシュ」400円は、クリーミーでふんわりとした食感。「ハートランドビール」700円も人気だ。


