イーグルスの「ホテルカリフォルニア」に代表される、70年代に流行ったアメリカンロックの一大潮流ウェストコーストサウンド。そして80年代にかけて一世を風靡した、TOTOやスティーリー・ダンなどで知られるAOR。ロックバー「オアシス」では、そんなアメリカとロックへの夢、憧れを鼓舞してくれた70~80年代のアメリカンロックとおいしい酒に酔うことができる。
「13年前にうちがオープンした当初は、ロックバーなんて言葉はなかったんです。でもここ数年、ロックバーの数はどんどん増え、この池袋にも4~5軒はできました。青春時代によく聞いていた音楽を聴きたい。そんな大人達が増えてきたからだと思います」と語るオーナーの鈴木博行さん自身も、リアルタイムでこの年代の音楽を耳にしてきたひとり。この店に集うのは、鈴木さんと同世代の30~40代の大人達が多いという。収蔵するCDは約2000枚。鈴木さんが独自に編集した音源を中心にかけるが、リクエストにも応じてくれる。
アメリカンロックといえば、似合うのはビールやバーボン。「オアシス」は、音楽だけでなく、うまい酒とつまみが楽しめるのも特徴だ。日本地ビール協会が認定するビアテイスターの資格を持つ鈴木さんが樽から注ぐ「キリンブラウマイスター」は、泡までしっかりおいしく、濃厚でコクのある味わい。さらに自ら現地の蒸留所を訪ねて求めた年代ものをはじめ、200種ものバーボンは愛好家垂涎の代物だ。ビールで漬けた自家製ピクルスやポークジャーキーなど、つまみにも独自のこだわりを見せる。特に鹿児島産の黒豚を用い、胡椒と紫蘇をきかせたポークジャーキーは、やさしい味わいながら、酒に実によく合う奥深い味。ごきげんなロックナンバーをBGMに、おいしい酒とつまみに酔う。この店は、そんな幸せが待つ大人のためのオアシスなのだ。
取材・文/高橋かおり 写真/松葉 理
1.カウンター中心の小さな店。ロックをこよなく愛するサラリーマン達で連日賑わう。
2. 店内には70~80年代の名盤が並ぶ。なかには、オーナーが海外で入手したレアものも揃う。
3. レアもののバーボンが豊富にあるのも魅力だ。
4.泡が絶妙にうまい「生ビール キリンブラウマイスター」と「ポークジャーキー」各650円。


