ファッションやストリート文化の発祥ともいわれ、次々と新しいムーブメントを生み出している原宿。そんなエネルギッシュな地にあって、ノスタルジックな昭和の香りを放ち続けているロックバーが「ハーフムーン原宿」である。
オープンは1989年。下北沢のロックバーに通いつめたオーナーの神藤恒平さんが、自分の好きな音楽と酒を楽しむ場所を作りたいと、開店させた。
かけるのは、オーナー自身の青春時代を彩ってきた音楽だ。洋楽はビートルズからローリング・ストーンズ、店名の由来ともなっているジャニス・ジョップリンなど、60年代~90年代のロック全般。さらにRCサクセションやルースターズ、モッズ、サディスティックミカバンド、YMOなど、70年代後半から80年にかけての邦楽ロックもかける。
「洋楽だけ、邦楽だけなどとこだわらないのは、音楽って全部が素晴らしいものだから」と語る神藤さん。音楽に対してそんなリスペクトの気持ちを持っているからこそ、2000枚ものアナログレコードから一曲ずつ選曲し、一曲一曲思いを込めて針を落とすことに全身全霊をかけているのだという。
そんなオーナーの熱い思いと音楽に誘われ店に集まる客は、意外にも1人客が多いのだとか。カウンター席に座し、音楽を主役に、オーナーやほかのゲストとの会話を楽しむ。そんなスタイルで、週に4回も訪れる常連客もいるのだという。
原宿という若者の街にある店だからこそ、若い人にもどんどん来て欲しいというのが、今のオーナーの願い。チャージは500円に設定し、280円のつまみもある。一方で、ビールはもちろんのこと、高級シャンパンからワイン、ウイスキー、日本酒、焼酎、紹興酒まで、左党を魅了するこだわりの酒も用意。若者から大人まで迎えてくれる懐の深さも、この店の大きな魅力なのだ。
取材・文/高橋かおり 写真/関根則夫
1.燃えるような赤色の壁、十字架のネオンが印象的な天井など、ロックなイメージの店内は、すべて手作り。定期的にイベントを開催し、3月にはフォーク・ソングのミニライブを予定している。
上階にはパーティーができる個室がある。テレビではスポーツ観戦ができるほか、DJ大会なども開催。
2-3.アナログレコードから1曲ずつかけてくれる。リクエストや、音源の持込もOKだ。またiPodを持参すれば、プチDJ気分も味わえる。
4.スピーカーは90年代のヤマハ製。
5.約10種のスパイスを使い、5時間以上煮込み1日寝かせた「特製欧風カレー」880円と「ハイネケン」600円。本格的な味わいに人気が沸騰、一時期カレー専門店を出したこともあるという。
ハーフムーン原宿
東京都渋谷区神宮前3-21-20-2F
03-3796-0826
火~土18:30~翌5:00、日・月~翌2:00
なし
チャージ500円、ハイネケン600円、鴨つくね棒280円、キムチチャーハン780円、湯豆腐580円、にんにく揚げ350円、ソフトドリンク300円~


