交通量が多く、活気あふれる目黒通り。この通り沿いに、仕事帰りの大人たちが息抜きに訪れる一軒の店がある。クラシックな木目調の家具で統一された、ジャズバー「JAMMIN’」。扉を開くと正面には伝説のスピーカー“パラゴン”が鎮座。カスタムメイドの真空管アンプが奏でる音色は、アナログならではのぬくもりに満ちている。
「1930年代から現代まで、3000枚以上のレコードと1000枚以上のCDを揃えています。とくにハード・バップやピアノ、ヨーロッパ系が充実していますね。ジャズの範疇であれば、持ち込みも歓迎です」と話すのは、マスターの大石哲夫さん。約5年前、20数年間のサラリーマン生活にピリオドを打ち、青春時代から愛聴しているジャズの店を開いた。「CDよりもレコードの音の方が好きなんです。とくに、昔録音されたレコードは、音に厚みがあるし迫力が違いますよ」。パラゴンと真空管アンプの組み合わせで、名盤を聴く贅沢。仕事の疲れも、吹き飛ぶに違いない。
レコードだけでなく、生演奏を聴くチャンスも豊富だ。毎週金曜にはピアノソロが楽しめるほか、土曜には不定期で少人数のバンドが演奏。また、毎月2度(第1水曜19:30~23:00、第2日曜14:00~16:00)はジャズのセッションを、毎月1度はノージャンルのセッションを開催している。「最近、楽器を習い始めた」という人も、腕試しに参加してみるといいだろう。
良質なジャズとともに楽しめるのは、ウイスキーやラムなど100種類以上揃ったアルコールメニュー。現地から空輸した食材や築地で仕入れた魚介を使った、本格的なイタリア料理も用意されている。ジャズ・マニアはもちろん、酒好きやグルメも満足させてくれる。そんな、懐の深い店だ。
取材・文/渡辺裕希子 写真/田頭真理子
1. 店内正面に鎮座するスピーカー“パラゴン”。流麗な曲線は、思わず見とれてしまう美しさ。
2. 店内にはプロジェクターを設置。レコードを聴かせるのはもちろん、ジャズのライブ映像や昔の映画作品などを放映している。
3. カスタムメイドの真空管アンプを使用。
4. 「1950年代前半のビバップが、一番好きですね。チャーリー・パーカーやバド・パウエルを、尊敬しています」と語るマスター。
5. 「生ハム&チーズ」1050円。イタリアから空輸した高級モッツァレラチーズと生ハムは、「グラスワイン」700円との相性が抜群だ。
JAZZ CAFÉ DINING BAR JAMMIN’
東京都目黒区柿の木坂1-30-19 グレース柿の木坂2F
03-5731-5336
18:00~深夜0:00、土・日・祝13:30~深夜0:00
無休
18:00以降はテーブルチャージ500円、ミュージックチャージはイベントにより異なる


