男性、女性ともに1人でも行ける隠れ家的な店。ソウル&ファンク・ミュージックをリアルで聴いていた40~50代、その後のブラコン、NJWを渡ってきた30代、そして現在の音楽のネタやルーツを求めてくる20代。普段の生活ではまったく接点を持たない客同士が「ソウル」を媒体にして親しく言葉を交し合う。そんな年齢を忘れさせる幸せなコミュニケーションが、この店は持っている・・・。無論カウンター席に座し、ひとり静かに音楽に酔う人もいる、友人と連れ添い賑やかに過ごすのも自由。自分の好きなように楽しめる、懐の深い店なのだ。
マスターのKinyaさんは「音楽に囲まれて仕事がしたい」という10代からの夢を、24歳のときに実現。等々力で7年、武蔵小山で3年、そして自由ヶ丘に移転し、13年以上に渡りソウルバーを経営してきた。営業中はカウンター内に設置されたDJブースの前に立ち、約9000枚におよぶレコードとCDの中から選曲し、その日の客の雰囲気に合わせたソウルフルな音楽を流してくれる。
「60年代から現在にいたるまでのブラック・ミュージックは勿論、共通点のあるジャズ、フュージョン、そしてソウルに影響を受けたAORなどをセレクトします。でもなんといっても中心は、僕の好きな70年~82年位のソウル&ファンク」と熱く語るマスター。一体なぜ その時代の音楽にこだわるのだろうか。
「まだサンプリングや打ち込みのない時代は、今のように多く加工をしない、音楽本来の良さがあるんです。ストリングスで場面や奥行きを表現したり、生音ならではの温かみ、技術的にも工夫や計算がされて奥深い・・・音がとにかくこっていたんですよ。また他のジャンルのアーティストがソウル&ファンクを演奏したり、ソウル系のアーティストがジャズやロックのエッセンスをとりいれたりとクロスオーヴァーなのも、この時代の魅力なんだなぁ・・・」マスターの話は尽きない。油ののった素晴らしきソウルの世界について熱く語り合うというのも、この店の楽しみ方のひとつなのだ。
取材・文/高橋かおり 写真/田頭真理子
1-3. マスターの好きな青を基調としたお洒落な店内。モニターでは当時の貴重なLIVE,PV映像が流れている。 壁一面に貼られたレコード・ジャケットは曲のリスト代わり。ゲストはこれを見てリクエストも可能。
4.選曲はすべてマスターが手がける。ファンキーな曲は勿論、スローな曲からミディアム、新旧おりまぜて、まんべんなくかけるという具合に客の好みや雰囲気に応じて選曲をしている。
ターンテーブルはテクニクス、アンプは当時の音を奏でるのに相応しい70年代のサンスイ製、スピーカーはサンスイと相性が良いとされるJBL。バーでは珍しくDJブースがあり、その目の前の席は1人客に人気。
5.ビール酵母を衣に練りこみ、お酒との相性が抜群の「オニオンリング」650円と「ハートランド」600円。小腹が空いた時は特製のソースを使ったパスタもおすすめ。
SOUL MUSIC BAR OHIO
東京都目黒区自由が丘1-2-14-2F
03-3718-0096
19:00~翌2:00
日
チャージ500円、ハイネケン600円、チョリソー・ソーセージ700円、タコス650円、トマトとバジルのスパゲッティ950円など


