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BAND WORKSHOP

“Summertime”楽器別ワンポイント・レッスン keyboard


1)弾き過ぎるな!“出と引っ込み”の美学 

 KBプレイヤーがよく陥る罠に「弾き過ぎ」がある。ソロのときはそれもいいけど、バッキングに回ったときでも音を出しまくりという演奏をよく聴くが、これは他のメンバーにとっては邪魔以外のなにものでもない。弾くべき場面とそうでない場面とをよ~く見極めることが非常に重要だ。そう、“出と引っ込み”がバッキングでは最重要事項なのだ。特にギターと一緒のときは、同じコード楽器なのでお互いに注意が必要。参考映像-1のように、音を抜くときはとことん抜いてみよう。

2)ピックアップ*でキメろ!

 “弾き過ぎ”もそうで、無理に目立とうと思うとろくな結果を生まないものだが、“確実な役どころでさりげなく目立つ”のは、全く無理がなくしかも最も効果的にスポットを浴びることができる美味しい方法。KBが先ず曲の冒頭で輝けるのはイントロ部分、それも入りのポイントであることが多い。先ずはここをカッコ良くキメることが脚光を浴びる第一歩である。そのためにはピックアップ*で入ることが重要、さりげなく他より一足早く音出ししてイントロの主導権を握るのだ。参考映像-2はドラムカウントの途中から入るフレーズ例、KBならではの入り方だ。

ピックアップ*:小節1拍目より手前から入ること。弱起、アウフタクト、リードインとも呼ばれる。




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“Summertime”楽器別ワンポイント・レッスンbass


1)シンプルなラインはベースの基本だ!

 ベースの役割は、(1)コード進行を低音域ラインで表現、(2)リズムの根幹を形成、の2つが基本となる。これを同時にやるんだからなかなか大変なパートだ。目立ちたいからといって、やたらと音数多く複雑なライン取りをする人をよく見かけるが、上記の役割を考えると本末転倒でしかない。やはり先ずはシンプルなラインをきっちりと把握することが重要だ。参考映像-1は各コードのルート音を中心としたシンプルなラインでの演奏例だ。演奏場所は曲テーマ1~5小節にかけて。

2)ツーファイヴ進行のライン取り

 ジャズは勿論、今では様々なジャンルの楽曲でも使用されている“ツーファイヴ”進行。この進行をどんなラインで抜けていけるかはベーシストにとって重要なポイントだ。ここの弾き方でそのプレイヤーの奥深さ具合が判明してしまうという怖い代物でもある。参考映像-2は曲テーマ1~5小節にかけての演奏例。特に4小節目のEm7(-5)-A7という“ツーファイヴ”進行でのベースラインに注目、参考映像-1のライン取りとの違いを確認しよう。




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“Summertime”楽器別ワンポイント・レッスン guitar


1)ボーカルとの粋な絡み方 ~オブリガート~

 ヴォーカルとの絡みで最も気をつけたいのが、ウタの“邪魔をしない”ことだ。ウタの合間にちょっとしたフレーズを絡ませることをオブリガート(略称オブリ)というが、このオブリがウタに必要以上に重なってきてメロディや節回しの美味しい部分を打ち消してしまうなんてことにならないように。気持ち的にはウタのメロディを引き継ぐかのようにフレイジングすると効果的だ。あくまでもウタを引き立てるために絡む、オブリとはそういうものなのだ。

2)ハーモニカとの絡みと音色

 一方、ハーモニカとの絡みの場合は同じソロ楽器同士なので、前述のように脇役に徹する必要はなく全くの対等関係でいこう。ときには相手のフレーズに覆い被さるようにしたり、得意のフレーズで押したりなども全くノープロブレム。
 音色はブルース的歪みが欲しい。あくまでもオーバードライヴで、音圧はしっかりと保ち、コードが明確に聞こえる程度の歪みだ。強弱がはっきりと出せる歪みを追求しよう。ファズ系の潰れた歪みや80年代以降のメタル系歪みサウンドは不向き。2ボリュームor3ボリュームのアンプ直で歪ませるのも勿論グッド!




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“Summertime”楽器別ワンポイント・レッスンdrums


1)「テクニカルで複雑」なフィルインの使い方

 “フィルイン”はドラムスが最も目立てるポイントだ。ここで個性と存在感を存分にアピールしよう。先ずは誰もが憧れるテクニカルなフィルイン・フレーズだ。特徴は“上手さをアピールできる”こと。但し、長過ぎたり曲想を無視したものは逆効果となり意に反して“邪魔なドラマー”をアピールしてしまうので注意が必要だ。参考映像-1はスコアのAパート5~8小節部分での演奏例で、8から9小節目に向かうところでフィルインを行なっている。誰が見ても「う~ん、こいつはスゴい!」と、ある意味わかりやすいのもこういったフィルインのメリットだ。

2)「シンプルでかっこいい」フィルインの使い方

 1)とは対照的なのが、シンプルさを貫いたフィルイン・フレーズだ。余計なスティックワークやトリッキーなパターンなどを徹底的に排除し、複雑怪奇なものや小手先だけのテクニックに走らず、また曲イメージを損なうこと無くあくまでもリズムの一環としてフィルインを叩くことに徹しよう。頑固な職人ワザとも言えるもので、達人になるとスネアの「タンッ!」という1ショットのみでフィルインしたりもする。まさにシンプル・イズ・ベスト、通好みで知る人ぞ知るカッコ良さに貫かれたフィルインと言える。参考映像-2は(1)と同じスコア箇所での演奏例だ。

3)「露骨な、いかにも」というフィルインの使い方

 三つ目は露骨なパターンをあえて使用する、というフィルイン・フレーズだ。典型的なフレーズというのはどの楽器にも各ジャンルやリズムにそれぞれ存在するが、それをそのまま演奏するのを躊躇する人は結構多い。だが、あえて「いかにもそれっぽい」というフレーズを出してみると意外(?)にも結構ハマることが多いのも事実。やり過ぎは効果を望めないが、ちょろっと混ぜるとグッと引き立つ。露骨ということはそれだけハッキリとした味わいがあるということだ。コツは照れずに堂々とやること。参考映像-3も(1)と同じスコア箇所での演奏例だ。




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“Summertime”楽器別ワンポイント・レッスン harmonica


1)ハーモニカのキーの選び方

 今回使用したブルースハープ(ハーモニカ)という楽器はキーボードやギターなどの一般的な楽器と違い、その構造上、音域も狭くしかも半音並びの音(クロマティック)が全て1本のハーモニカで出せるわけではない。従って曲キーに合わせて、ある種類のハーモニカを選ぶこととなるので、プレイヤーは複数本のハーモニカを用意している。
 例えば、Cメジャー・キー(ハ長調)の曲のときはCメジャーのハーモニカとなりそうだが、音楽はそれほど単純じゃあない。今回、T-SLIM講師は何を選んで演奏したのか、解説映像を見て確認しよう。

2)マイクの握り方

 ハーモニカを実際に演奏するときに重要になるのがマイクのセッティングだ。要するに楽器と一緒に両手で握り込むのだが、これがなかなか難しい。もちろんマイクなら何でも良いというわけではなく、専用のマイクを好みに応じてプレイヤーは用意している。映像で握り方を確認しよう。さらにこのマイクをダイレクトにアンプ(ギターアンプやミニアンプが良く使われる)に繋いでそこで音色調整してプレイするわけだ。ここも大事なポイント。ラインでPAに直接送らないことで、その独特の音色や雰囲気が表現しやすくなるので、多くのプレイヤーがそうしている。




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“Summertime”模範演奏とスコア


最近は社会人BANDが活況を呈している。中でもオヤジBANDブームのように中高年のBAND活動が盛んだ。そんなバンド仲間達にお贈りするのがこのBAND WORKSHOP。学生の頃バンドでやっていたあの曲、かつて夢見たあのサウンド。今一度大人のリベンジを手助けするバンドアンサンブルレッスン。ひと月で1曲完成を目標にプログラムを進める、本マガジンならではの企画です。

課題曲 ここがポイント

 ジョージ・ガーシュウィンの名曲「サマータイム」はポピュラーミュージックの原点的傑作でもある。(カヴァーものではなんと言ってもジャニス・ジョプリンが有名。)ジャズバラッド的に演奏されることも多いこの曲だが、さすがに作られてから80年ほど経過しているので、少し手を加えて21世紀風味で楽しんでみよう。

(1)原点回帰“ブルージーに焼き直す”
 「“ジャズ”は黒人の伝統に対する白人用語だ」と言ったのはマイルス・デイヴィスだったが、確かにビジネス的にはジャズは白人資本家達の手によって成功を遂げた。ブルースはと言うと、1950年代にロックンロールとしてブレイクするまではそんなこともなく、逆にそのアンダーグラウンドな雰囲気が今になっても色褪せずに人気がさらに増している。そこで先ずはこの名曲を、より“ブルージーに焼き直す”ことから始めよう。スコアを見ながら確認して欲しいが、イントロから曲冒頭部分まで|Am7|D7|を繰り返す2小節パターンを使用、このコード進行が効果的なのだ。ここはよく|Am-Bm7(-5)|と演奏されるが、これだとあまりにも古臭いジャズになりがち。しかもマイナー色がきつ過ぎる。

(2)小粋に“ツーファイヴ”を突っ込んだ隠し味効果
 次に(1)とは真逆だが、ジャズの良さも効果的に取り入れよう。スコア[A]4小節めの後半に次のDm7に進むための“ツーファイヴ”進行<Em7(-5)-A7>を突っ込むのだ。原曲になくても勝手に突っ込んだりするのはビバップ以降のジャズでは当たり前のように行なわれる手法。やり過ぎるとうるさいだけだが、隠し味的に使うと効果抜群。

(3)リズムの“キメ”ポイントを作ろう
 曲中のどこかでリズムのキメを入れる、これも現代風にするのに非常に効果的な方法だ。今回はスコア[A]部分5~6小節でキメてみた。(スコアに別記譜)コードもそれに沿って変化させてある。こうすることで曲にメリハリができてグッと引き締まるのだ。

左の「SCORE」をクリックして下さい。楽譜がご覧いただけます。




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BAND WORKSHOP 講師紹介


1.T-SLIM (vocal, harmonica)

第26回F.I.H. JAPAN ハーモニカ・コンテスト優勝。学生時代米国でブルースセッションを積み、帰国後プロ活動を開始。ライヴ、スタジオワークを中心に活動中。ハーモニカ教則書も執筆。

2.広瀬眞之 (guitar)

プレイヤー活動は勿論、ナンジャタウン音楽やアトレ品川ジャズイベント、DJ BEATとのコラボ「JAZZ ZODIAC」などコンポーザ、プロデューサとしても幅広く活動。著書に「ジャズ100年史」他。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/Hirose/

3.HEYSKE (keyboard)

EAST WEST関東大会('83)でBEST KEYBOARD賞を受賞後、本格的に活動を開始。現在円道一成、大島令子との活動の他、レコーディング,セッション,作曲,アレンジなど活動は多岐に渡る。

4.高橋悟朗 (bass)

幼い頃より家族の影響でビートルズに親しみ、ローティーンで早くもロック、ポップスのバンド活動を開始、その後ジャズにも傾倒。現在は多ジャンルに渡りライブを中心に活動中。

5.川口昌二 (drums)

ジャパンバッシングの続く90年代前半にNEW SCHOOL(N.Y.)に学ぶ。JazzからPopsまで幅広く活動を展開、音楽教育にも積極的に従事。ドラムから出る色彩感を最も大切な要素と捉えるドラマー。
http://www011.upp.so-net.ne.jp/show-g/


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