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GUITAR LEGEND

第2回『巨象に挑んだ蟻〜その名はレオ』


フェンダー

 世界にその名を広く知られる「ギブソン」は、オーヴィル・ギブソンという1人の優秀なマンドリンとギターのビルダーが全ての始まりだった。会社設立は1902年、まさに20世紀の幕開けとともにギブソンの歴史も幕が上がる。もっともこの頃はギターよりもバンジョーとマンドリン製作の方が盛んだったらしいが、ことギター製作に関してはオーヴィルの秘伝的手法だった“単板削り出し”と呼ばれる製作方法を頑なに守り続けた。これはボディ製作時に薄板を曲げて成型するのではなく、厚板から削り出すことで贅沢な作り方だ。勿論ボディは中が空洞(ホロウボディ)、今に至るこの頑なさがギブソンの魅力・人気の源でもある。第二次世界大戦終了後の頃には既に世界に君臨し始めた、業界の巨象でもあった。 
 ところがある日、同じ老舗メーカーのマーティン、グレッチ、ギルドらと交流を保ちつつ着実に天下を取ってきたこのギブソンに対して、その社交界に全く属さないある男がカリフォルニアから突如出現し、巨象に牙を剥いたのだ。その男がフェンダーの創始者レオ・フェンダーである。真っ平らな只の板をくり抜いただけのボディ(ソリッドボディ)にボルトで取外し可能なネック(デタッチャブルネック)という、それまでの常識を覆す彼の数々のアイディアの登場は、“大量生産”というまさにアメリカ的な発想がギター製造業界に持ち込まれた最初の瞬間だったのだ。

文=広瀬眞之


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