35年の時を経て、一層輝きが増したクリスタル
ニュー・クリスタル・サイレンス/チック・コリア&ゲイリー・バートン
ユニバーサル ミュージック クラシック
UCCO-1043/4 ¥3,000 (税込)
2008年4月23日発売
まるでお互いの心が読めているとしか思えない」と語るゲイリー・バートンと、「ゲイリーのプレイは今も昔と同じように驚異的で、私を触発する」というチック・コリア。お互いの音楽性とスキルを最大限に高めあうパートナーとして、長年に渡ってデュエット活動を続けている二人が、35周年を記念してアルバムを制作した。
二人が初めてデュエットを行ったのは1971年。ドイツでのジャズ・フェスティバルで主催者から、フェスティバルの締めくくりに誰かジャム・センッションをやらないか?という提案があったとき、イエスと答えたのがこの二人だけだった。演奏は大好評となり、それをきっかけにアルバム『クリスタル・サイレンス』を制作。それから二人は35年間、1年と間を空けずに世界中をツアーし、音楽を作り続けている。
ゲイリー・バートンはスタン・ゲッツのカルテットのメンバーとして、チック・コリアはマイルス・デイビスのクインテットのメンバーとして。二人は出会う以前から、存分に実力を発揮して活動をしていたが、デュエットのパートナーとなったとき、ゲイリーの即興演奏は一層の輝きと自由さを持ち、チックの作曲は、ゲイリーが自由に飛び回れるだけの広さのあるフィールドを作り出した。
ジャズともフュージョンとも括りきれない、演奏する本人達も驚くような、新しく、美しい世界が完成したのだ。
そして、二人は35周年を記念して、デビューアルバムと同じタイトルのアルバム『ニュー・クリスタル・サイエンス』をリリースすることになった。
このアルバムには、2007年にシドニーのオペラハウス、ノルウェーのモルデ・ジャズ・フェスティバル、そしてカナリア諸島のテネリフェの3カ所でライブ録音されたもの。
即興を存分に取り入れた作品群でありながらお互いが、相手の持っている力を引き出し合い、楽しんでいる事がその演奏からありありと伝わってくる。音楽という言葉を通して、二人はお互いの優しさや思いやりや、自分たちをとりまく世界の美しさをその瞬間、瞬間に創造してゆく。35年という時を経て、一層磨き込まれたクリスタルの輝きが楽しめる一枚だ。

