2009.02.27UP
一癖も二癖もありげなレコード屋さんで未だ聴いた事のない未知の音源を試聴し
その初めてな姿をみなさんにお伝えする、月に一度のお楽しみコーナー。
「青年の試聴」
栄えある第1回は下北沢の名店「ノアルイズ・レコード」!

2月某日の昼過ぎ、「うぃーっス。」といつものように店長の阿部広野くんが暖かく迎えてくれた。
阿部くんとは今から10年近く前に鈴木惣一朗氏のイベントで会って以来の仲であります。
阿部くんは「ノアルイズ・マーロンタイツ」なる素敵なストリング・バンドもやっていて
その後しばらくレーベルメイトだったりもして、当時よくご一緒しました。
今もたまにお店に立ち寄っては阿部くんと話してインスパイアされています。
僕の「イブニング・オン・ディス・アイランド」というアルバムの録音の前に
阿部くんからジョン・フェイヒィの貴重な話を聞いたり、
僕が参加してる『pupa』というバンドのレコーディングの前には
50年代後期~60年代のポップスのレクチャーを受けに行ったものです。
お店は30年代~60年代頃までのジャズやポップス等のSP盤やシングル、アルバムが
ところ狭しと並んでいる。しかもアーティス名順等でなく年代順に!


が、所謂王道のジャズ等を期待して行くと肩すかしを食らうに違いない。
ここにある多くの音たちはそんなメインストリームの横道でひっそりと、
あるいはがめつく生きてきた愛おしいものばかり。
ここに来ると懐かしいレコード盤の匂いと
消費されるのではなく大事に聴かれてきた音楽の力強さに思わずほくそ笑んでしまう。
「漣くん、これ聴いてよ。」
阿部くんの初球はハワイのロカビリアン、Robin Lukeなる人物のアルバム「Boppin' with 」。
知らん、全く知らん。ハワイにロカビリー?
話を聞くとレーベルのスタッフの寝室で録音されたとか!ベットルーム・レコーディングだ!
50年代後期に?ハワイ?ロカビリー?ベットルーム・ロカビリー(笑)!
全体的にユルい雰囲気はハワイのなせる技か?はたまたベットルームのなせる技か?
しかしながら音楽的にキワモノではないのです。
思えばここにあるものすべてそうかも知れません。


「次はシングルでこれはどう?」
二球目は変化球だぞ。Bunny Beriganで「In A Mist」。この曲は知ってるぞ!
ライ・クーダーの「Jazz」に入っていたビックス・バイダーベックの曲ですね。
そう思って聴き始めたところ、あまりにも洗練されていながらも
アヴァンギャルドにも聴こえるアンサンブルにしばし絶句。
30年代にこのアンサンブルか。我々人類は本当に進歩しているのだろうか?
教えて、DEVOさん(笑)!

今動画で途切れたジャズ・ギタリストとライの共演はこちらの盤でございます。
それにしても完敗です。2球で完敗です。しかしながら真骨頂はこれから。
次回はSP盤の魅力に迫ります。それから阿部くんとアナログ盤人生についても少し。
来月までしばしお待ちを。
それにしても、
「音楽って本当に面白いですね。さよなら、さよなら。」
高田漣

≪今回のお店≫
ノアルイズ・レコード
〒155-0031
東京都世田谷区北沢2-23-12 下北沢デントビル2A
営業時間 : 12:00~21:00(無休)
http://www.334578.info/
