おいしさと楽しさを兼ね備えた「ちらし」
中野駅近辺を歩いていたら、いかにも由緒正しい店構えで趣きのあるお店を見つけた。「三河屋」。聞けば、創業60年の老舗で、メニューを見ると、にぎり、巻物、ドンブリ、うな重…などなど、和食界の“スター選手”が揃い踏みである。
「何食べよっかな?」と迷っていると、ひとりの会社員風の男性が来店。で、開口一番「昨日食べたちらしがおいしくてまた来ちゃったよ。ちらしお願い!」である。“なあに!ちらしを2日連続!?”(私の内心です)これはただごとではないと。何か秘密があるに違いないと、慌てて私も「ちらし」を注文したのであった。
結論から申し上げる。このお店の「ちらし」は、ただ旨いだけじゃなく、凄く楽しいんですね。というのも、酢飯と具材が別々の器に盛られているので、自由に「ちらし」を“デザイン”できるのだ。
早速、刺身をキレイに整列させたり、松茸を慎重に配置したりして酢飯全域を埋めていく(この作業が特に楽しい)。途中、「このマグロひと切れ食べてラガー飲んだら旨いぞー」という“天の声”が聞こえたが、ガマン。無事すべての具材を並べ終えた。するとどうだろう。色とりどりの魚介や野菜がひしめきあって、なんたる美しさ。口に入れると、エビの甘みやイクラのプチプチ感、かずのこのコリコリ感などが、酢飯とともに舌の上で豪華な異種格闘技戦を繰り広げる。また、ギリギリまで我慢した甲斐あって、ラガーが旨いこと。先述の男性客が2日連続で通う気持ちが、よーく分かるのであった。
おいしさと楽しさを兼ね備えた「三河屋」のちらし。中野に行かれた際には、ぜひお試しを。
三河屋(みかわや)
東京都中野区中野2-29-6
03-3381-3029
11:00〜23:00L.O.
年末年始
VISA、DC
平均950円(ランチ)/4,000円(ディナー)
JR中野駅南口より徒歩2分
「ちらし」は、「並」「中」「上」「特上」の4種類。写真は「上」(3,620円)。その他、「にぎり」や、炭火でひとつひとつ丁寧に焼き上げる「うな重」、コース料理などで、毎朝築地で仕入れる新鮮な魚介を堪能できる。2〜4階には、大宴会場や個室も完備。