ニュー鳥ぎん


釜めしで“シアワセ”なひとときを

 友人が“釜めし”の話をしているのを聞いていたら、私も無性に釜めしが食べたくなり、銀座にある「ニュー鳥ぎん」というお店に駆けつけた。ここは、戦後間もない1953(昭和28)年の創業以来、半世紀以上にわたり釜めしを提供し続けている老舗。現在も連日多くのお客さんでにぎわっていて、多い日には釜めしの注文が200杯を超えることもあるらしい。
 メニューには、「鳥釜めし」「筍釜めし」「鮭釜めし」などなど、総勢12種類もの釜めしが並ぶ(「かき釜めし」は季節限定)。今回は、中でも人気が高いという「五目釜めし」を注文することに。
 待つこと約20分(このお店は注文が入ってから釜に火を入れる)、釜めしが登場。かまど風の木製の容器に釜がガシッとハマっていて、その上には2本のラインが入った分厚い木のフタ。まさに“ザ・釜めし”といった風貌である。すぐにでも中を覗きたいと思ったのだが、「少し蒸らすと、より一層おいしく召し上がれますよ」という店員さんのアドバイスを受け、もう5分ガマン。さあ、いよいよ待ちに待った“ご開帳”である。
 フタをあけた瞬間、それまで中に封じこめられていた湯気といい匂いが一気に立ちのぼる。釜の中は、筍や鳥肉、エビ、鮭などの具材で色とりどり。その隙間隙間から、ふっくらツヤツヤのお米が顔を覗かせている。なんという幸福感。早速、ひとくち。いろんな具材の味がご飯に染み渡っていて、期待通り、いやそれ以上のおいしさである。続いてビールをゴクリ。すると今度は、私の体にラガーの旨さが染み渡ってくる。釜めしとラガーを味わいながら、しみじみシアワセを感じるのであった。
 ちなみに、このお店のご主人は、これまでに数え切れないほどのお客さんに釜めしを提供してきたお方。「フタを空けた瞬間のお客さまの嬉しそうな表情や、召し上がっているときの笑顔。それを見られることが、私たちにとっては最高のシアワセなんですよ」。
 多くの人にシアワセを与えてくれる「ニュー鳥ぎん」の釜めし。みなさんも、銀座に行かれた際にはぜひ釜めしで“シアワセ”なひとときを。

ニュー鳥ぎん(にゅーとりぎん)

東京都中央区銀座5-5-11

03-3571-3334

月〜金曜 16:30〜22:00 L.O.
土曜・日曜・祝日 11:30〜21:30 L.O.

月曜

平均2,500円

カード使用不可

東京メトロ各線銀座駅より徒歩1分


1953(昭和28)年から「焼き鳥」と「釜めし」を提供し続けている老舗。材料や製法をほとんど変えることなく、55年前の創業当時の味を守り続けている。「焼き鳥」と「釜めし」はテイクアウトも可。1階から3階まで90席あり、宴会もできる。単品メニューの他、コース料理もあり。

舟甚


贅沢な街、銀座を気取らずに満喫

 新しいお店やビルが次から次へとオープンする東京・銀座。そんな変貌著しい洗練された街の真ん中あたりに、「どこか懐かしい情緒を醸し出す“赤提灯”のお店がある」という話を聞いた。ナニナニ? 赤提灯のお店があるの? それも銀座に? もしホントならば、ぜひ訪れてみたい。真相を確かめるべく、とある夕刻、私は銀座へと繰り出したのであった。
 銀座四丁目の交差点を数寄屋橋方面に進み、何本目かの路地(詳しくは地図を見てね)を新橋方面に進むこと数十秒……、アン・ビリーバブル! 大きな赤提灯が、私の目に飛び込んできた。店の名は「舟甚」。早速、エレベーターでお店がある3階へ。店内は、広すぎず、狭すぎずのちょうどいい大きさ。また、店員さんたちもとても気さくで安心感がある。
 さて、今回はイチオシメニューであるという「白エビの唐揚げ」と、ビールを注文。“富山湾の白い宝石”と称される白エビは、富山を代表する珍種のエビ。特有の甘みと程よい塩っ気、さらにサクサク食感と、“ラガーに合う三大条件”といわれる(私が勝手に考えたんだけど)すべてを兼ね備えていて、頼もしい一品であった。
 その他にも、「北海道ほたて刺」(735円)や「天然・青森平目昆布〆」(800円)、「明石地だこ刺」(735円)、「天然・福岡かんぱち刺」(800円)などなど、築地から仕入れる全国各地の魚介がかなりリーズナブルに味わえる。ちなみに「お茶漬け」なら490円、さけといくらを使った「わっぱ飯」(味噌汁付)でも950円。これは、普通の居酒屋と比較しても安い。銀座にありながらかなりの安心価格でございます。こんなお店があるのだから、きっと銀座界隈で働く人たちも、飾らず、気取らず、思いっきりくつろげるにちがいない。 
 大通りには、海外の高級ブランド・ショップや一流デパートなどが軒を連ね、路地にちょっと入れば、どこか懐かしい赤提灯が下がる居心地のいい居酒屋がある。銀座ってホント、“贅沢”な街なんですね。
 さあ、夏が…。今夜もビールが待っている。

舟甚(ふなじん)

東京都中央区銀座5-5-6 三平ビル3階

03-3572-7977

月〜金曜17:00〜23:30
(L.O.22:30[フード]23:00[ドリンク])
土曜・祝日17:00〜23:00
(L.O.22:00[フード]22:30[ドリンク])

日曜
※祝日と重なる月曜は休み(日曜営業)

平均4,000円

カード使用不可

東京メトロ各線銀座駅より徒歩5分


築地から仕入れる全国各地の新鮮な魚介を使ったバリエーション豊かな料理の数々を、とても手頃な価格で提供。写真の「白エビの唐揚げ」をはじめ、「白魚の唐揚げ」「厚焼玉子」などが人気の定番メニュー。
※食材は季節により多少異なる場合がございます。

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