神田の老舗で味わう、懐深き中国料理
先日、近年流行り(最近はどうなんでしょう?)のとある韓流ドラマを何気なく見ていたところ、あるワンシーンに私は釘付けになった。王様らしき人物の食事に、なにやら白くてフサフサしたモノが出されていたのである。当然、「王様なに食っとんねん!?」ということになり、調べたところ、その正体は「ヤマブシタケ」というキノコであることが判明。ウーム、気になる……。いったいどんな味がするのだろう? あのフサフサはどんな食感なのだろう?そこで今回、私はヤマブシタケを使った料理が充実しているという「中国料理 東園」へと向かったのでありました。
このお店は、神田で約40年の歴史を誇る老舗。メニューには前菜や点心、炒め物など、“これぞ中華!”といった料理が並ぶ。ヤマブシタケを使ったものは全部で5種類。早速、「青梗菜とヤマブシタケのXO醤炒め」を注文。
いい匂いが漂うお皿のあちらこちらで、白いフサフサとしたヤマブシタケたちが顔を覗かせている。ドキドキしながらひとくち。上品な香りがあり、味や食感はエリンギに近い。が、フサフサのところが凄い。まるでスポンジのようにソースを吸収していて、噛むたびにXO醤の旨みエキスがじゅわっ、じゅわっと口の中に滲みでる。そこにラガーも加わり、それはそれは絶妙なハーモニーを醸しだすのであった。「『ホイル焼き』や『土瓶蒸し』にすれば素材の個性を存分に発揮し、ソースに絡めれば旨みを吸収して料理に協調する。それが最大の魅力ですね」と店長。なんとも懐の深いキノコじゃありませんか。
ちなみに、ヤマブシタケの他にも「蝦夷鮑」や「江戸菜」「ハーブ豚」などなど、このお店のメニューからは食材に対する並々ならぬこだわりを感じる。聞けば、クラゲ以外はすべて国産の食材を使用しているそうだ。さらに、2階には掘りごたつ完備の個室があって宴会もできるのだが、宴席料理にもこのお店ならではの特徴が。「定番の中国料理はもちろん、天ぷらや刺身などを出すこともあります。旬の食材をもっとも美味しい調理法で味わっていただく、これが基本ですから。厨房の人間は大変でしょうけどね(笑)」
長年の歴史の中で培われたオリジナリティあふれる中国料理と、ジャンルを超えた料理を巧みに吸収する柔軟さ。「中国料理 東園」が神田で40年も愛され続けている最大の理由は、そんな“ヤマブシタケのごとし”懐の深さにあるのだろう。
中国料理 東園(ちゅうごくりょうり あずまえん)
東京都千代田区鍛冶町2-9-5
03-3254-4598
ランチ11:00〜15:00
ディナー17:00〜22:00
日曜・祝日
※土曜日はランチタイムのみの営業
(ご予約の場合のみディナーも可)
平均3,000円
ほとんど可
JR線神田駅東口より徒歩1分
神田で長きに渡り愛され続ける老舗中国料理店。「お客さんの健康のことを考えたヘルシーな中国料理」をモットーに、ジャンルを超えたバラエティあふれる料理を提供。また、宴席料理は月ごとに内容を変える。写真は「青梗菜とヤマブシタケのXO醤炒め」(850円)と「芝海老のチリソース煮」(1,200円)。