まとや


真夏の夜の「冷や汁」

 『東京都心で今年初の“真夏日”を記録!』というニュースが伝えられてからというもの、とにかく暑い日々が続いている。太陽ギラギラ、熱風モウモウ。で、1日中ムシムシ。口をついて出る言葉はまず「アヂィ…」。夏は始まったばかりだというのに、早くも夏バテ気味の人さえいる(私です)。
「なんかこう、スルスルと喉を通って消化もよくて、なおかつビールに合う料理はないのかね?」そう思いながら、先日、グルメ番組を観ていたところ、あるシーンで私は「こ、これだぁッ!」と歓喜の雄叫びをあげた。リポーターの人が、麦飯に冷たい汁をぶっかけて、ズルズルッと旨そうにかきこんでいる。宮崎名物「冷や汁」である。まさに“真夏の救世主”。すぐさま私は、九州の郷土料理が味わえる、恵比寿の「まとや」というお店を訪れることにしました。
 店内は、ジャズが流れる落ち着きのあるモダンな空間。カウンターの上には「牛タンシチュー」や「筑前煮」「鰯の梅干煮」「まとやまんじゅう」(うなぎをじゃがいもで包んでそのまわりに煎餅を貼り付けたもの)など、7品の料理が大皿にドッサリ盛られている。
 メニューはというと、おなじみの「チキン南蛮」や「地鶏」をはじめ、「馬刺」や「胡麻鯖」(鯖の刺身を醤油、炒り胡麻、ワサビなどで和えたもの)などなど、実にさまざまな料理が並ぶ。「九州にはこんな料理もあったのね!」と感動であった。
 まずは、そんな九州の郷土料理に舌鼓を打ちながら、ラガーを満喫。そして締めに「冷や汁」をいただいた。ひんやりと冷たい汁にどっぷり浸かったアツアツの麦飯。その光景を眺めているだけで、幸せな気分になる。早速、口の中へとかきこむ。すると、きゅうり・しその葉・豆腐という“夏の爽やかトリオ”が口中に清涼感をもたらし、あっという間に喉の奥へと流れていく。疲れたカラダに沁みわたる、なんとも爽やかな味わい。そこにラガーが加われば、“トリオ”は“カルテット”となり、さらに涼やかなハーモニーを奏でるのであった。
 「冷や汁は、夏の暑さが厳しい宮崎では欠かせない料理。暑い中、1日中働いて疲れて食欲のないときや、夏バテで胃腸が弱っているときなどにもピッタリだと思いますよ」と店長。
 夏の暑さをしばし忘れさせてくれる、“真夏の夜の冷や汁”。みなさんにもぜひ、味わっていただきたいと思います。

まとや

東京都渋谷区恵比寿南2-8-5
岩崎ビル1F

03-5722-0147

18:00〜23:00(L.O.22:30)

日曜・祝日

平均7,000円

ほとんど可

JR恵比寿駅、東京メトロ日比谷線恵比寿駅より徒歩8分


恵比寿で本格的な九州料理が味わえるお店。店名の「まとや」には、“まっとうな料理を、まっとうな値段で”との意味も込められているそうだ。写真は、「チキン南蛮」(945円)と「冷や汁」(890円)。定番料理はもちろん、ユニークな郷土料理や一品料理、季節のおすすめメニューなども充実している。

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