夏休みの思い出 in 浅草
東京都内には、“キラー通り”や“骨董通り”“キャットストリート”などなど、“通称”で親しまれている通りがたくさんあるのだが、つい先日、私は浅草に“煮込み通り”と呼ばれる場所があるという衝撃的なウワサを耳にした。
煮込み通り……。何という夢とロマンとホルモンに満ちあふれた響きであろう。“煮込みファン”を公言している私としては、一刻も早く現地を表敬訪問せねばなるまい。ということで、2日間いただいた夏休みの初日に、浅草へと行って参りました。
17時15分、現地到着。数十軒のお店がズラーッと並び、通りには見渡すかぎりの提灯、提灯、提灯…。さらに、どのお店の軒先にも長テーブルと椅子が配置されている。いわば、“オープンテラス完備”である。しかも、まだ明るい時間帯だというのに、早くも多くのお客さんで大盛況。この光景は、他の場所では“エッ!?”になるが、下町・浅草では見事に“絵”になる。
さて、私は「赤とんぼ」というお店に入店。まずは看板メニューであり、ラガーの盟友でもある「牛もつ煮込み」と「牛すじ煮込み」を注文。“もつ”の方は味噌ベースで“すじ”の方は醤油ベースなのだが、いずれもめちゃめちゃ具だくさん。“もつ”には噛みしめる喜びがあり、“すじ”にはとろける喜びがある。
さらに、『絶品!!えっ!?と思ったあなた 一度ご賞味あれ!!』と書かれた「クリームチーズみそ漬」もいただくことに。するとこれが大正解。チーズとみそ、双方が互いの香りを引き立て、さらにビールの味わいをも引き立てる。こちらもまた、今回の浅草訪問の大収穫のひとつでありました。
ところで、このお店には『地場産品応援の店』と書かれた緑色の提灯が垂れ下がっている。なんでもこれは、国産の食材の使用量が50%を超えるお店で飾られる提灯なのだそうだ。「もつやすじはすべて国産。また、魚は築地や銚子港から直接送ってもらいます。国産食材の値段が高騰していて厳しい時代ですが、お客さんはみんな、僕にとって“大切な人”ですから。自分の子供に出せないような料理は、当然お客さんにも出しませんよ」とご主人。
聞けばこのお店は、まだオープンして1年と経たないらしい。老舗多き街・浅草の中では、かなり新しいお店である。が、ご主人のそんな心意気が伝わっているのだろう、店内は会社員風のお客さんから家族連れ、さらには外国人観光客まで、常にたくさんのお客さんでにぎわっていた。
“煮込み通り”にある居酒屋『赤とんぼ』。これから先も、時が経てば経つほどにいろんなお客さんの素敵な“思い出”が染みこんで、ますます味わい深いお店になっていくにちがいない。
赤とんぼ(あかとんぼ)
東京都台東区浅草2-3-16
03-3841-7031
平日15:00〜23:00(L.O.22:30)
土・日曜10:00〜23:00(L.O.22:30)
祝日12:00〜23:00(L.O.22:30)
火曜
平均2,500円
カード使用不可
東京メトロ銀座線浅草駅より徒歩6分
2007年10月31日にオープンした新しいお店。写真は、3カ月間の試行錯誤を重ねた末に完成したという「クリームチーズのみそ漬」(500円)と「牛もつ煮込み」(500円)、「牛すじ煮込み」(550円)。その他、日替わりで仕入れる旬の魚介の刺身や、6時間煮込むという「豚の角煮」(600円)もぜひ味わっていただきたい一品。