edays WEB MAGAZINE 一日の終わりに Closing Time

マスターの独り言 ラガー音楽酒場のマスター(実は編集者?)が語る、キリンラガータイアップ記事裏話。

 

今年で31年目を迎える名古屋のライブハウスを訪れて

 4月から始まった「ラガー音楽談議」の取材で、名古屋の大須にあるライブハウス「Electric Lady Land」の平野茂平さんを訪ねた。横浜ブリッツなどのコンサートホールは行っているが、ライブハウスそのものを訪れるのは、いつ頃以来か記憶にないほど行っていない。マスターが今まで一番興奮したライブハウスは、ロンドンの「マーキー」で観たストラングラーズのコンサート・ステージだった。1977年秋のことだが、このときは演奏が始まるや否や、満員の観客がジャンピングを繰り返し、それはそれはエネルギーに満ちあふれていた。パンクファッションの若者たちを何がそうさせていたのかわからないが、ストラングラーズにしてもジェネレーションX、シャム69にしても、集まる若者たちはみんなジャンピングし、こちらにぶつかってくるのであった。あやまりもせず、ひたすら夢中になっていた。
 僕は残念なことにセックス・ピストルズのコンサートは見られなかった。ロンドンの情報誌「タイムアウト」を丁寧にチェックすると、例えばライブハウス「100クラブ」のスケジュールにXXXなどと出ていると、ピストルズが出るかもしれないなどというガセネタが出回り、行ってみるとそうではなかった。ただシド・ビシャスがキングスロードをふらふらというか、よたよたというかそんな感じで歩いているのを見た事がある。すれ違いざまに見た顔は今でも忘れられない。
 そんなことを平野さんと話していたら、79年、80年頃の「Electric Lady Land」でもパンクバンドがよくライブをやったという。「僕は、当時は武闘派だったんでよく喧嘩を止めに入りましたよ(笑)」と話してくれた。マーキーも凄かったけど、Electric Lady Landも、さぞやパワフルだったのであろう。
 今、ストラングラーズを聴いてみると、当時は凄くスピーディーに聴こえていたはずなのに、そう感じなくなっている。ただジャンピングしたくはなるが、時代の流れには恐るべきものがある。そんなことをしみじみ感じると、マスターは急に歳をとったような気になる。そういえば、最近人の名前が思い出せなくなっている。




 平野さんのお話は面白くて「僕ら、携帯電話の赤外線通信が出来るかどうかで、ひとつ別れるんですよ」と。これは我々50代の同世代で、どれだけ今についていけているかの判断材料のひとつとして話してくれたのだけど、残念! マスターは出来ないのであった。「でも、いまだにiモードが苦手な人も多いですからね」とちょっと慰められましたが…。みなさんはいかがでしょうか?
 さて、ストラングラーズなんかを思い出してしまいましたが、当時ライブハウスに入るとまずはビール。ロンドンだとパイントのずっしりとしたグラスに入ったラガーを手に、「今夜はどんなあんばいだんべ」とあたりを見渡し、「おーいたいた、凄いファッションのヤツが」などとコンサートに入るココロの準備をするのでありました。そのときのゾクゾクっとする感じは、カウンター越しに「ビア、ラガー、ワンパイント」なんてオーダーするところから始まっていたのであります。

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