edays WEB MAGAZINE 一日の終わりに Closing Time

マスターの独り言 ラガー音楽酒場のマスター(実は編集者?)が語る、キリンラガータイアップ記事裏話。

 

相当カッコいい井上鑑先輩とマスターの共通点とは?

MUSIC MAN」の取材で、キーボード演奏者、アレンジャー、プロデューサーの井上鑑さんに初めてお会いした。そのご活躍ぶりから、子どもの頃からロック少年と想像していたが、さにあらず。六本木の自由劇場や黒テントなどの演劇を見に行ったり、ジャズ喫茶に入り浸ったり、そしてVAN JACKETが好きなアイビー少年だったのである。
 井上さんは1953年生まれだからマスターより2歳上の54歳。つまり高校1年のときには高3の先輩ということになる。で、当時1971年(昭和46年)のことを思い浮かべてみれば、映画『小さな恋のメロディー』がブームとなり、マスターの勉強部屋にはビージーズが小粋に流れ、微笑む南沙織のポスターが飾ってあった。尾崎紀世彦の『また逢う日まで』や、ソルティ・シュガーの競馬中継入りの『走れコウタロー』なんかが流行った年だ。雑誌『MEN’S CLUB』を見ては、巻頭にあった街のアイビーリガーたちを参考に、次はレタードカーディガンが欲しいとか、コッパン(当時チノとはまだ言わない)の丈や細さを気にしたものです。メンクラは中盤のページにあった読み物も充実していてイラストレーターの小林泰彦さんの描いたアメリカのジャズマンたちのファッションが印象深い。
 で、すっかり高1気分で当時の高3の井上さんを思い浮かべてみると、高校生ながら、青学の大学生(ジャズ研)に家庭教師的な存在でピアノを弾き(大学生から学食でお昼ご飯を御馳走になっていたらしい)、きっと、クルーネックのセーターなんか似合ってと思う。放課後は渋谷駅南口、東急プラザ裏手にあった『オスカー』などのジャズ喫茶へ。井上さんの話によると当時高校生のジャズ・バンドも出演していたらしい(現在、プロで活躍している人も多いとのこと)。
 自由劇場、黒テント、チック・コリア、ジャズ喫茶、アイビー、そしてピアノ、このキーワードだけでも井上先輩は相当カッコよかった。
 当時のマスターのキーワードはというと、仙台青葉劇場(映画の二番館)、黒ジャケット(初めて買ったJAZZというメーカー、VANより安かった)、チック・タック(漫才の晴乃チック・タック=昭和35年から9年間活動。
 




 「いいじゃなぁーい」で一世を風靡。マスターはお笑い好きだった)、純喫茶(仙台では広い喫茶店は当時そう呼ばれた)もしくは歌声喫茶(当時仙台にはまだあった。ロシア民謡なんかを客がみんなで歌う)、アイビー(ここは同じ)、ボーリング場(アルバイト先、真剣にプロを考えたときもあったがアベレージ133で断念)。
 井上先輩とかなり違うが、なんと井上先輩がしていたことで共通のものがあったのである。それは「絞り染め」である。白いTシャツを凧糸で部分的にくるくると絞るように結びダイロンで染めるのだが、これも当時カッコよかったのだ。去年「豚の醤油煮」(味の継承)を作ったときの凧糸の残りがあるので、久しぶりにビールを飲みながらやってみよう。「いいじゃなぁーい」(by 高松しげお)。ぽかぽか陽気の昼下がりにね。「いいじゃなぁーい」連発。知らない人ごめんなさい。

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