鉱石ラジオ

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 音楽の方はと言うと中学に入って何人かの音楽好き、ポップス好きとも友達になったが、当時の日本ではポップスと言っても映画音楽が主流だったので友人達の聴いていたのは映画音楽が多かったような気がする。『ユア・ヒットパレード』などと言う音楽番組でさえ、チャートに入っているのはほとんど映画の主題歌だったと思う。随分と長い間「エデンの東」がチャートに入っていたり、「第三の男」だとか「マルセリーノの唄」とかどちらかというとヨーロッパものが多かった気がする。だから友人達が聞いていたポップスと、自分の聞いていたアメリカンポップスとのギャップを埋めるべく友人達に「アメリカンポップスの方がかっこ良いからFENを聞きなよ。」とFENの宣伝マンみたいな事を言ったりしていた。

 以前に書いたように、小学校高学年だった頃は耳から入ってくる音楽を自然に聞いていた訳だし、特にアメリカのポップスは従兄の所で聞くくらいで自分からはそんなに熱心に聞かなかったのだが、知らず知らずに覚えていたポップスの方が、映画音楽より好きだしかっこ良いという気持ちがあったようだ。そうして友人に進めているうちに自分で聞かないとまずいなと思いだし、だんだんFENをまじめに聞くようになった。友人達の手前もあったけど自分でもだんだん興味が出て来たのでだろう。そしてもっと聞きたいなと思い従兄に鉱石ラジオを作ってもらって(当時はキットで売っていた)片方の耳にイヤホーンを入れて積極的にFENを聞くようになった。当時普通の家はラジオはひとつしかなく、我が家はNHK派だったから自分の思うようにFENを聞けなかったので、従兄に鉱石ラジオを作ってもらった。あまり感度の良いものではなかったけど、自分の思うような番組が聞ける事が嬉しくてますますFENにのめり込んでいった。

 当時のFENの音楽はポップスとカントリーが多かったと思う。自分に興味がなかったからなのかよく分らないが、あまりジャズがかかっていたという記憶がない。それに比べてカントリーはかなりかかっていたような気がする。これは聞いた話だから確かでないが、当時の兵隊は貧しかった南部出身者が多く、彼らの為にFENではカントリー音楽が良くかかっていたという事だ。土曜の夜は確か『ハワイコールス』から始まって『グランド・オール・オープリー』『トップ20』までラジオと言うよリ、イヤホーンを耳から離せなかった。また『ホンシュウ・へイライド』とか、毎日朝早く(確か5時頃か)からやっていたカントリーの番組も(FENで早朝放送していたカントリー番組は『バーンヤード・ジャンボリー』だった。月曜から金曜まで朝5:05〜6:00迄やっていた<※島田耕さん情報>)布団の中から鉱石ラジオで聞いた。

 その頃から僕は、ノートを枕元に置いといて、トップ20はもちろん朝早くのカントリーも曲目を全て書き込む様になった。もちろん中学生だかから英語の知識も少なくわからない所は日本語で書いたりしていた。これは後で知ったのだが、大宅映子さんも評論家の島田耕さんも、そうしていたらしく、みんな同じ事をやっていたんだと変に納得した事を覚えている。そして1958年にラジオ関東というラジオ局が誕生して、そこでも『バンドスタンドUSA』という番組とともに『ウエスタンジャンボリー』という番組が始まって、ますますポップスとカントリーに嵌まっていった。そうなるとやはり自分で好きな曲を聴きたくなり、お年玉に親に出してもらったお金をたして、念願のプレーヤーを買った。それが多分中学の2年ぐらいの時だ。最初に買ったプレーヤーはいわゆる安物のプレーヤーで、スピーカーが一緒についている子供のおもちゃのようなもので、多分LPもかけられたとは思うが当時は高価なLPは買えずに、最初は親戚で貰ってきたシングル盤をかけていた。でもそのうちやはり自分が聞きたいレコードが欲しくなりレコードを買ようになった。

 先日実家へ行って昔のシングル盤を持って帰ってきた。どれを最初に買ったかは思い出せず、また後にLPを聞くようになって随分シングル盤を売ったので確かではないが、時代的に見てパット・ブーンだと思う。ちなみに残っていたシングル盤は年代順に並べると、Teenage Boogie/Webb Pierce、North Wind/Texas Bill Strength、Sixteen Tons/T.E Ford、I'll be home/Pat Boone、April Love/Pat Boone、Volare/The McGuire Sisters、Sittin' In The Balcony/Eddie Cochran、Moonlight Swim/Tony Perkins、Poor Little Fool/Ricky Nelson、Sweeter Than You/Ricky Nelson, Never Be Anyone Else But You/Ricky Nelson, Mr. Blue/THE FLEETWOODS , Just Ask Your Heart/Frankie Avalon, Be My Guest/Fats Domino、The Diary/Neil Sedaka、Goodbye Jimmy Goodbye/Kathy Linden、Forty Days/Ronnie Hawkins、Handy Man/Jimmy jonesとLonely Blue Boy/Conway Twittyのカップリング盤、Walk Right BackとEBONY EYES(両面ヒット)/The Everly Brothers等で比較的ハンサムで甘い男性ボーカルが多い。確かに自分の記憶の中でもプレスリーのシングルを買った記憶がないので当時はその手が好きだったのかも。ただ後にまとめて売ったシングルはほとんどが黒人のポップグループだったのでその手のグループでもっと早く買っていたものがあったかもしれない。古くはプラターズ、ミルス・ブラザーズ、ドリフターズ、マーサとバンデラス、シュレルスなどは本当に好きだった。また中にはロニー・ホーキンズとかファッツ・ドミノ、コンウェイ・トゥ・イッティ(当時はカントリー歌手でなくロカビリー歌手)といったちょっと通好みのものもあって、当時から僕の音楽の趣向が雑食だというのが分かる。

写真:中学時代に買ったシングル盤

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[近況メモ]

自分で車を運転してジェフ・マルダーと二人で全国ツアー中。 各地でグルメ三昧。車中でジェフから聞くシーンの裏話を楽しんでいる。
ツアー詳細 http://www.toms-cabin.com/

2008/06/ 9 | Comments [0]

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