03│オーデマ ピゲ「ミレネリー」

 時計のケースのカタチは様々あるが、最もオーソドックスで多いのは丸型/ラウンドである。ジュエラーやファッション系のブランドとなると、お洒落な角型も珍しくない。いずれにしても、ケースによって、ダイアルデザインも変わってくるほか、腕につけた時のイメージもぐっと異なる。袖口から覗くフォルムが角ばっているか丸いかで、持つ人の個性や嗜好まで推しはかられることにもなる。
  そこで、「丸でもなく角でもなく、一味違った個性的なケースはないか」という紳士淑女におすすめしたいのが、楕円形。オーバルケースとも呼ばれており、従来はフェミニンなジュエリーウォッチによく使われていたが、それをメンズウォッチに採用し、シリーズ展開しているのがオーデマ ピゲの「ミレネリー」だ。

 オーデマ ピゲといえば、八角形のベゼルのラグジュアリー・スポーツウォッチ「ロイヤル オーク」が有名だが、オーバルの「ミレネリー」は新たな定番に成長しそうな気配を見せている。
 もともと「1000年」を意味する「ミレネリー」は、新世紀を目前にした1999年に、ローマの古代建築物・コロッセオから着想を得て誕生した。2006年にはデザインをリニューアルして、インデックスを右側にずらすというオフセンター・ダイアルに変更。このためダイアル左側に半月型のスペースが生まれ、ここにトゥールビヨンなどの複雑機構を置いたり、書体を変えた2つめのインデックスをレイアウトするなど、意匠的にも機構的にも新たな魅力が加わったわけだ。
 年々ラインナップを充実させており、現在はメンズとレディスの3針ドレスウォッチ、オーデマ ピゲの技術を結集した超コンプリケーション、マセラティとのコラボレーションモデルを始めとした特別限定コレクション、レディスのセミ・コンプリケーションからダイヤモンドをふんだんにあしらったハイジュエリーまで、6つのカテゴリーに大別される。

 このうち特別限定コレクションの最新作として登場したのが、デザイナー森田恭通氏(GLAMOROUS co.,ltd.)とのコラボレーションモデル。昨年7月に銀座にオープンしたAPブティックのファサードやVIPサロンを森田氏が手がけたことがきっかけという。正式名称は、「Millenary Limited Edition by Morita」。オーデマ ピゲが外部のデザイナーと共同制作し、その名前を限定モデル名に冠するのも初。限定品だが、日本だけでなく、世界で販売されるというから誇らしいではないか。
 森田氏が愛するというシャンパンの泡をモチーフにした外観が特徴で、落ち着いた印象のブラックダイアルモデルでは半月型スペースで"泡"がはじけ、パヴェモデルはピンクゴールドケースとダイヤモンドが溶け合い、まばゆい光を放っている。

取材・文/遠藤和呼

1│「Millenary Limited Edition by Morita」。デザイナー森田恭通氏(GLAMOROUS co.,ltd.)がデザイン。写真左のブラックダイアルモデルは世界限定200本、右のパヴェダイアルモデルは同じく限定70個。日本では2009年から先行発売。左380万1000円(予価)、右703万5000円(予価)。ともにピンクゴールド、自動巻き。ケース径45mm×40mm。2│「Millenary Pianoforte Limited Edition」。ダイアル外周に配したピアノの鍵盤からメロディが流れてくるような美しいデザイン。マザー・オブ・パールのダイアルがクラシックな雰囲気を際立たせている。世界限定品で左は500本、右は250本。左380万1000円、右703万5000円。ともにホワイトゴールド、自動巻き。ケース径45mm×40mm。3│「Millenary Black&White Ladies Collection」。上の「ピアノフォルテ」と同様に今春のS.I.H.H.で発表された新作。オフセンターのダイアルディスクにはアラビアインデックスが、ダイアル左側の半月型ゾーンにはローマンインデックスをレイアウト。ベゼルには66個のブリリアントカット・ダイヤモンドが輝く。各155万4000円。ともにステンレススティール、自動巻き。ケース径39.5mm×35.5mm。4│「Millenary Ciel Etoile」。パワーリザーブインジケーターとムーンフェイズ(月齢)、ポインターデイト表示を備えたレディスのセミ・コンプリケーション。写真右は「ナイトバージョン」でホワイトゴールドケースを使用し、520万8000円。左は「デイバージョン」でピンクゴールドケース、441万円。ともに自動巻き。ケース径39.5mm×35.5mm。問い合わせ先/オーデマ ピゲ ジャパンTel:03-6830-0000


e-days「イーデイズ」は大人の感性を刺激するWEBマガジンです。